手足口病

手足口病について

手足口病はエンテロウイルスやコクサッキーウイルスの感染による病気で、潜伏期間は2~7日程度で手や足に水疱ができるのが特徴で乳幼児に多くみられる感染症です。
感染経路は咳やくしゃみなどの飛沫感染やドアノブやおもちゃなどを介して侵入する接触感染があります。


手足口病の症状

手のひらや足、口の中に小さな水疱が多数できます。口の中の水疱は潰れて口内炎を起こしてしまうため食べ物や飲み物が摂取しずらいので脱水症状を起こす可能性があります。
また、発熱や鼻水、咳などの風邪症状を伴うことがあります。


手足口病の治療

手足口病の原因となるウイルスは直接効果のある薬はなく、基本的には熱や喉の痛み、炎症を抑える薬を処方する対症療法が基本となります。


ご家庭での注意点

  • 水疱が潰れて口内炎がひどくなる時は熱いものや塩味や酸味の強い食べ物は避けて、冷めたおかゆやゼリーなど摂取しやすいものが良いでしょう。
  • 同じく喉の痛みのため水分を摂取することも抵抗感を感じてしまうことがあります。
    脱水症状を起こさないように、柑橘系の飲み物などは口の中がしみてしまうので避けるようにし、牛乳や麦茶などのど越しが良いものがおすすめです。
  • 入浴は高い熱があるときや元気がない時以外は入っても問題ありません。

手足口病の予防

手足口病は、くしゃみなどの「飛沫感染」と唾液や鼻水がついたおもちゃなどに手が触れることで感染する「接触感染」が主な感染経路です。また、症状が回復した後も、口から1~2週間、便から2~4週間にわたってウイルスが排出されるため、トイレやおむつなどの交換後に汚染された食指を介して感染することがあるため手洗いやうがいはもちろん、タオルの共用などは控えましょう。


登園・登校について

熱がなく、元気であれば登園・登校しても問題ありませんが、学校や園のルールを確認するようにしましょう。


受診の目安

  • 高熱が3日以上続く
  • ぐったりしていたり吐いたりしている
  • 水疱や口内炎がひどい

このような症状がある場合にはお早めに当院までお越しください。


監修 小児科専門医 大和田夏子