舌下免疫療法について | なかむら耳鼻科小児科耳鼻咽喉科サイト

舌下免疫療法とはスギやダニのエキスを舌下から毎日少量ずつ投与して、体をアレルゲンに慣らしてしまおうという治療法です。以前から用いられてきた抗ヒスタミン薬や抗アレルギー薬が症状を軽くしようという対症治療であるのに対し、免疫療法は、体質を変えてアレルギーを治す、または軽くする、という根本治療になります。ダニアレルギーやスギ花粉症に悩まれている方は考慮してみて良い治療です。ただし長期の治療の必要性、効果が出ない方がいること、副作用への対処法など治療に対するいくつかの理解が必要です。また重症の喘息を持った方、悪性腫瘍や免疫系の病気のある方、ステロイド内服をされている方等、治療が受けられないケースがありますので、治療をお考えの方は一度主治医と相談をされるとよいですね。
舌下免疫療法について詳しく知りたい方は下記をご覧ください。

舌下免疫療法の実際です。

1日1回、舌の裏にお薬を置くように投与し、1分待ってから飲み込みます。初回投与は当院で行い、2日目からはご自宅で服用します。少量の治療薬から始め、1週間後から一定量を、３~５年間にわたり継続して服用します。服用中は定期的な診察のため、1か月に1度ほどの頻度で当院を受診いただきます。
守らねばならない大切なルールがあります。
お薬を内服する前後の2時間程度は激しい運動、入浴を避けるというものです。お子様の治療中にはご両親がこの点を上手にマネージしてあげてください。
治療期間は3年から5年を目途にします。当院では治療期間に応じアンケートを行い効果判定を行っています。長期間しっかり治療されている方で治療の効果が出にくい方は少ない印象ですが、一定数おられます。治療を開始される際には必ずお話しさせて頂いています。なお、当院ではダニに対する舌下免疫療法は梅雨の間、スギに対する舌下免疫療法はスギ花粉の飛散時期には治療を開始しておりません。