五種混合ワクチンについて
五種混合ワクチンとは、ジフテリア、百日咳、破傷風、不活化ポリオワクチン、ヒブの五種類を混合したワクチンです。
破傷風
破傷風菌が傷口から入り体内で増え、毒素を出すことにより筋肉をけいれんさせる病気で人から人への感染はありません。
ジフテリア
ジフテリア菌による感染症で、感染しても症状が出るのは約10%で、発熱や嘔吐、咳などの症状が出ます。
※破傷風・ジフテリアについては、こちらのページに詳しく説明しておりますのでご確認ください。
(2種混合ワクチン: https://nakamuraorl.jp/shonika/vaccination/dt/)
百日咳
百日咳菌による感染症で、激しい咳を伴います。乳児は咳のため呼吸ができなくなりチアノーゼ(全身が青紫色になること)やけいれんを起こすことがあります。ワクチン接種により感染しても症状が軽くなります。また、最近では子どもから大人に感染することが増えているため、まわりに感染させるリスクも抑えるためにもワクチンの接種が有効です。
ポリオ
ポリオウイルスが口や鼻から入り、腸の中で増え感染します。感染経路は、便を介して感染します。多くの場合は明らかな症状が現れず免疫ができますが、稀にウイルスが脊髄に入り込み手や足の麻痺が起こり生涯残ってしまう可能性があります。
日本では予防接種のおかげで、1980年以来発症例はありませんが、海外ではポリオが流行している国や地域もあるため欠かさず接種する必要があります。
ヒブ
ヘモフィルス・インフルエンザ菌b型という病原体が原因で、略してヒブ(Hib)といわれます。インフルエンザ菌はいわゆる「インフルエンザ」を起こすインフルエンザウイルスとは違うものです。
※ヒブについては、こちらのページに詳しく説明しておりますのでご確認ください。
(ヒブワクチン:https://nakamuraorl.jp/shonika/vaccination/hib_vaccine/)
接種スケジュールと接種回数
生後2か月から接種が可能で、3~8週間で3回接種し、3回目の接種から6ヵ月から1年後に4回目を接種します。
B型肝炎、ロタウイルス、肺炎球菌との同時接種がおすすめです。
接種することができない方
- 発熱がある方
- 重篤な急性疾患にかかっている方
- ワクチンの成分によってアナフィラキシー(重度のアレルギー反応)を起こしたことがある方
ワクチン接種に注意が必要な方
以下に当てはまる方は事前にご相談ください。
- 心臓、血管、腎臓、肝臓、血液に持病がある方
- これまでの予防接種で接種後2日以内に発熱や全身性発疹等アレルギーを疑う症状のある方
- 過去にけいれんの既往がある方
- 過去に免疫不全の診断がなされている方
- 先天性免疫不全症の病気をもっている近親者がいる方
- ワクチン成分に対してアレルギー反応を起こすおそれのある方