感染性胃腸炎

感染性胃腸炎とは

胃腸炎とは、胃、小腸、大腸のなどの消化器官の粘膜に炎症が起きることです。 小児の場合、ほとんどの場合が感染性胃腸炎で、細菌やウイルスに感染することによっておきます。


感染性胃腸炎の原因

細菌性のものは夏場の湿度や温度が高くなる時期に感染例が増える傾向があり、代表的なものには、病原性大腸菌やカンピロバクター、サルモネラ菌などがあります。また、冬場になると増えるのがウイルス性です。代表的なものとして、ノロウイルスやロタウイルスなどがあります。特にウイルス性のものは感染力が強く人を介して広がっていくので注意が必要になります。


感染性胃腸炎の子ども特有の感染経路

子どもは大人より感染症にかかりやすいですが、それは子ども特有の感染経路が多いことも理由にあります。

保育園、幼稚園などの集団生活での濃厚接触

子どもは、集団生活で食事や遊びを共にするので子ども同士が接触する機会が多くあります。例えば、ウイルスが付着した手でおもちゃに触れ、そのおもちゃを介して違う子どもにも感染したり、嘔吐物の飛沫による感染もあります。

乳幼児特有の行為

生後 6ヵ月~2歳くらいまでの乳幼児は、口で形や感触を判別しようとします。 おもちゃだけでなく、何でも舐めたり口に入れたりするので、ウイルスに感染しやすいのです。

衛生対策がおろそか

手洗いは、しっかり泡立てた石けんで指のすき間や手首、爪の間などもしっかり洗い、水で十分すすぐ必要があります。
しかし子どもは、手洗いをする際に見た目に汚れがなければ大丈夫と考えがちで、手にウイルスが残ったままで手づかみで物を食べたり、舐めたりすることで感染してしまいます。

子どもは大人より嘔吐しやすい

ノロウイルス感染症にかかると、子どもは嘔吐することが多く、大人は下痢をすることが多い傾向にあります。嘔吐物には大量のウイルスが含まれており、嘔吐物が床や壁、衣類に飛び散ってしまうこともあり、きちんと処理できずに乾燥して舞い上がったウイルスを吸い込んで二次感染してしまいます。


感染性胃腸炎の症状

潜伏期間は、1~3日程度で、ノロウイルスの場合主な症状は、吐き気、嘔吐、下痢、発熱、腹痛で、小児は嘔吐、成人は下痢が多くみられます。
また、ロタウイルスによる胃腸炎は乳幼児に感染がみられることが多く、嘔吐、下痢、発熱がみられ、乳児は痙攣を起こすこともあります。


感染性胃腸炎の治療

細菌性の胃腸炎の場合には抗菌薬を使用しますが、ウイルスを原因とする感染性胃腸炎は原因のウイルスに対して有効な薬がありませんので特別な治療法はありません。

そのため症状を抑える対症療法を行っていくことになります。
特に乳幼児や高齢者は嘔吐や下痢による脱水症状が生じることがありますので、早めに受診することが大切です。
また、下痢止めはウイルスを排出する機能を止めることになるので使用はおすすめしません。


感染性胃腸炎の予防

予防の基本は、うがい、手洗いになります。外出から帰った際、トイレの後、調理や食事の前には石鹸やハンドソープを使用してしっかり洗いましょう。
そして、便や嘔吐物を処理する時は使い捨て手袋、マスク、エプロンを着用し、使用後は処理物と一緒に破棄するのが良いです。

また、カキなどの2枚貝を調理する際は中心部まで十分に加熱してください。

このほか、ロタウイルスによる感染症については予防接種のワクチンがあり、 2020年10月から定期予防接種となっております。出生 6 週後から接種を受けることができますので、乳児は接種しておくことをおすすめします。当院でも承っておりますのでご相談ください。