MR(麻しん風しん)ワクチンとは
麻しんウイルス、及び、風しんウイルスを弱毒化して作った生ワクチンです。
麻しん(はしか)
麻しんウイルスの感染によって発症し、高熱や全身の発疹、せき、鼻水、目の充血などの症状がでるだけでなく、肺炎や脳炎などの合併症が起き死にいたる危険性があります。
感染力がとても強いため人に感染を広げないためにも予防接種が重要になります。
風しん
風しんウイルスによっておこる発疹性感染症で感染力が強く、発熱、発疹、リンパ節腫脹が特徴ですが、感染しても症状が出ない場合から関節炎を伴う場合、脳炎などの合併症を伴う場合など幅広く、症状のみで診断することが困難な疾患です。
また、妊娠20週頃までの妊婦が風しんに感染することによって胎児に影響が及び、先天異常を含む「先天性風疹症候群」が出現することがありますので、お子さまからの感染を予防するためにもることがとても重要になります。
接種時期と回数
MRワクチンは2回接種が必要です。
第1期:1歳~2歳未満に1回接種します。
第2期:5歳以上7歳未満で小学校就学前の1年間に1回接種します。
2期は保育園の年長や幼稚園の時で忘れやすいので気を付けましょう。
ワクチン接種ができない方
- 発熱がある方
- 重篤な急性疾患にかかっている方
- ワクチンの成分によってアナフィラキシー(重度のアレルギー反応)を起こしたことがある方
ワクチン接種に注意が必要な方
以下に当てはまる方は事前にご相談ください。
- 心臓、血管、腎臓、肝臓、血液に持病がある方
- これまでの予防接種で接種後2日以内に発熱や全身性発疹等アレルギーを疑う症状のある方
- 過去にけいれんの既往がある方
- 過去に免疫不全の診断がなされている方
- 先天性免疫不全症の病気をもっている近親者がいる方
- ワクチン成分に対してアレルギー反応を起こすおそれのある方
監修 小児科専門医 井上奈⺒